ムジーク

勝手気ままに綴る音楽ブログ

Perfumeのっちに人生を狂わされ、ボブヘア教に入信した人間がおれだ

 

Perfumeがメジャーデビューして15年経つらしい。結成に至っては、なんと20周年。彼女たちが現在30〜31歳ということを考えれば、人生の半分以上をPerfumeに費やし、活動していることになる。

 

すごくね?????

 

"ポリリズム"がリリースされたのは2007年。ああもうそんなに経つのか…。アイドルとしてスタートした彼女たちが、テクノポップをお茶の間に届くJ-POPとして広めた功績は計り知れない。

 

と、ここでふと思った。僕はのっちがめちゃくちゃ好きだ。

 

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いや、別にふと思ったとかそういう話ではないかもしれないが、僕はPerfumeを聴き始めた中学生の頃からずっとのっちが好きだった。そして、振り返ってみるとこれまで僕はのっちを起点にボブ女子に強く惹かれ続けていることに気づいてしまった。そう、僕は知らぬ間に「ボブヘア教」に入信してしまっていたのである…!

 

マジで何言ってんだコイツみたいな視線を向けるんじゃないよ。

 

そもそもボブヘアの何が良いのか?―それはやはり、そのシルエットの良さではないだろうか。

 

頭の頂点から首元に至るまでの曲線。その膨らみのあるシルエットは極めて女性的だ。最近では外ハネボブなんかも流行っているが、個人的には丸みを帯びた内巻きボブのラインに惹かれることが多い。

 

そんなこんなで、今回はのっちをはじめとした、これまで僕が推してきたボブ女子遍歴を紹介していこうと思う。僕のボブヘア教徒としての歩みを皆さんに見ていただきたい。マジで需要あるのか?

 

 

 * * *

 

 

のっち(Perfume

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ご存じ、Perfumeという名の三角形の頂点の一つを担う存在、不動の黒髪ボブ、のっち。顔面の良さ、抜群のプロポーション、そしてワンレンボブヘア…完璧である。非の打ち所がないことが非の打ち所なのではないか、と思うくらいだ。

 

Perfumeの存在をしっかり認識したのは"ポリリズム"が流行りだした頃だった。当時母親が「テクノって昔流行ってたんだよね~、時代は繰り返すんだね」などと言っていたことが、今でもなぜか鮮明に覚えている。「昔流行ってたテクノ」というのは、今思えばおそらくYMOあたりを指していたのだろうと思う。

 

 

最初の頃はPerfumeのビジュアルにさほど興味はなく曲も熱心に聴いていたわけではなかったが、『GAME』がリリースされた際、あれは確かレンタルしてきたものだが、ブックレットを見た僕に衝撃が走る。

 

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―「アカン。」

 

僕は札幌出身だが、ナチュラルに関西弁になるくらい、これは「アカン」写真だった。

 

丸みを帯びた黒髪ショートボブ、身体のラインにフィットしたタイトな衣装、そこから伸びるスラッとした脚。この時からのっちが世界の「全」であると同時に「一」となったのである。程なくして『GAME』は僕の愛聴盤となったことは言うまでもない。

 

のっちが絶対的な美の「イデア」となったことで、僕は「ボブ狂い」となってしまう。好きな髪型を訊かれれば、馬鹿の一つ覚えのように「ボブ」と答えた。そして、とにかくボブヘアの芸能人を探した。しかし、長い間のっちに匹敵するようなボブ女子は現れなかった。

 

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△高校生当時、好きな曲ばかり集めたプレイリストをCD-Rに焼き、ジャケットは何故かこの画像を印刷して使っていたというどうでもいい思い出。しかもそれにつけたタイトルが『NOCCHi OR DIE』だったからどうかしてる。本当にどうでもいいな。

 

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△『GAME』時の3人のビジュアル。今見ても素晴らしいデザインの衣装。

 

 

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夢眠ねむ(ex. でんぱ組.inc

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長らくのっちが「不動のボブヘア」の座に君臨し続けていたが、突如革命が起こった。とは言えのっちの座が奪われたわけではなく、彼女と対を成し、同じ玉座の間に収まる存在が現れた。そう、夢眠ねむ(ゆめみねむ、愛称は「ねむきゅん」)である。

 

初めてねむきゅんを観たのは"サクラあっぱれーしょん"のMVだった。情報量の多さに目がチカチカしたが、その圧倒的な多幸感がいつしか僕の人生の糧となることを、当時はまだ知る由もなかった。

 

 

そして、ボブヘアのメンバーがいることを知る。歌声のかわいさに惹かれ、やがて彼女の活動を追うようになった。

 

アキバを経由したサブカルチャー・アイドルの頂点にして、多摩美術大学を卒業し芸術分野への才能も遺憾無く発揮、自身の担当カラーであるミントグリーンを世間に浸透させ新たなスタンダードにまで押し上げ、前下がりボブ(通称カッティングエッジネムキュンカット)で時代に切り込んだ文化人…。彼女の存在は、僕の中にあった「アイドル像」をとことん裏切り、固定観念は大きな音を立てて崩れた。まさにパラダイム・シフトである。

 

なお、ねむきゅんは惜しまれながらも2019年3月末をもってアイドルおよび芸能界を引退。現在はマスコット・キャラクター「たぬきゅん」のプロデュースと、下北沢にて「夢眠書店」を開業し活動している。いつか行ってみたい…。

 

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△ねむきゅんが無類の小沢健二ファンであることはご存じだろうか。写真にもあるようにフリッパーズ・ギターの『ヘッド博士の世界塔』をフェイバリットに挙げていたりもする。なお、でんぱ組は過去にオザケンの"強い気持ち・強い愛"をカバーしている。

 

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△「推しmeets推し」が実現してしまった恐ろしい瞬間。「尊い」という感情の正体、推しの「イデア」がそこには存在していた。当時「こんなことがあっていいのか?!?!」と耳から血を流しながら叫び、画像を何度も何度も見返しては思索に耽り、挙句の果てには咽び泣き、拝み倒したものだった。は?

 

 

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矢川葵(Maison book girl

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もうボブの推しは現れないと思っていた。ゆえに、矢川葵との出会いはまさに青天の霹靂だったと言える。

 

Maison book girl(以下ブクガ)を初めて聴いたのはサブスクリプションであり、メンバーのビジュアルはそれほどはっきり把握していなかった。現代音楽をポップミュージックに昇華したサウンドに乗せて女の子たちが歌う。その新鮮かつ衝撃的な出会いにとてつもなく感動した。ビジュアルより先に楽曲に惹かれてアイドルを好きになったのは、これが初めてだったように思う(以後、この傾向はさらに加速していく)。

 

が、しかし、僕は気づいてしまった。ブクガにボブの子がいるだと…? そして"faithlessness"のMVを観てみる。「は? めちゃくちゃ好きだな」となる。ありがとうございます! 今一番好きなアイドルは誰かと訊かれたら、僕は迷わず「矢川葵」の3文字を口にするだろう。

 

 

矢川葵がセンター的ポジションとしてフィーチャーされたこの作品を、僕はいまだにブクガの全レパートリーの中で一番好きだし、これが覆ることはそう簡単にはないだろうと思っている。ラストの操り人形が崩れ落ちるような振り付けも素晴らしい。

 

ここで僕はターニングポイントを迎えた。そう、好きになるきっかけこそは髪型だったが、推し続ける理由は単純に「顔が好き」という部分が大きい(もちろん顔以外も全部好きなのだが)(もちろん顔以外も全部好きなのだが じゃないんだよ)。現に矢川葵の髪型は黒髪ボブからショートヘアになったり最近では茶髪になったり、割と変化がある。僕はこの時点でボブヘア教徒ではなくなった。

 

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△葵ちゃんといちご!!! かわいいねえ〜。


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△葵ちゃんのチャイナドレス姿+パンダの被りもの!!! 激かわいい状態だねえ~。

 

Maison book girl関連の記事はこちらから。

 

 

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間宮まに(ヤなことそっとミュート)

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「高身長+ボブヘア」―という、夢眠ねむの路線を正統に受け継ぐかのような存在が現れた(そう思ってるのが僕だけだとしても、だ)。ヤなことそっとミュートより、間宮まに。彼女との出会いは2度目の青天の霹靂だった。

 

…いや、ちょっと待て。結局ボブの子を好きになってるやないかい。ボブヘア教の呪縛はそう簡単に解かれるものではなかった。何言ってんだマジで。

 

ここで必死に弁明(?)をしてみる。僕が彼女を推す理由は髪型よりも、その人懐っこさにある。好きになった順番は矢川葵よりも後だが、実は人生で初めて一緒にチェキを撮ったのが間宮まにだった。彼女は、僕が初めてのチェキで緊張しているにも関わらず超がつくほどフランクに接してくれた。フランクというか、頼んでもいないのにボディタッチや手を握るなどしてくる神対応っぷりで変な汗が止まらない。僕はクソキモ笑顔でヘラヘラするしかなかった。そして、この時の僕はまだ知らなかった。チェキの沼が、とても深いということを…。

 

それはさておき、華奢な身体とは裏腹に激しい曲も歌いこなすポテンシャルの高さには脱帽するばかりだ。マスロック調もなんのそのである。

 

 

ツイートのユーモアが、彼女の人気の要因であることも忘れてはならない。インターネットに強いアイドルはオタクにウケる。間宮まにはめちゃくちゃ「オタクホイホイ」だ(かく言う自分もまんまと釣られたことは、言うまでもない)。

 

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△彼女の音楽的趣味は、実は僕と近いのではないかと勘ぐっている。この写真ではTempalayのTシャツを着ている。

 

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△こちらでは、なんとSuperorganism!!!

 

 

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早桜ニコ(クマリデパート)

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ekomsはいいぞ!!!ということで、ブクガの後輩にあたるクマリデパートのボブっ子にしてリーダーである早桜ニコ(さおにこ)。愛称は「さおてゃん」。

 

ekomsと言えば一筋縄ではいかないアイドルが所属しているイメージだが、クマリデパートはその中でも「王道アイドル」を志向している。サクライケンタをはじめ、大森靖子や玉屋2060%が携わっているにも関わらずしっかりと「正統派」的なポジションを確立しているのは、なかなか稀有な事象のような気がしないでもない。

 

 

いや〜、それにしてもさおてゃんマジでかわいいな。この子の最大の魅力は天性の笑顔だと思う。ライブ中も、握手会やチェキ会中も、とにかくはじけるように笑っている。「笑顔が人を元気にする」を、まさに体現していると言っていい。アイドルになるために生まれてきたかのような子だ。クマリデパートには、さおてゃんの求心力が絶対的に必要だし、王道路線の確立には彼女の存在が果たした役割も大きいに違いない。

 

とは言え、その笑顔の裏には様々な苦労があるのも事実だろう。アイドルという職業は華があるが、陰の努力は並々ならぬものに違いない。さおてゃんはそれらをピカピカの笑顔に隠している。僕は今泣きそうだ。

 

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△意図せずスカートの澤部氏と共演。

 

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△かわいいの暴力。勘弁してくれ。

 

△クマリデパートについても過去に色々書いているのでこちらも是非。

 

 

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いかがだっただろうか。特にオチらしいオチもないが、こうして振り返ると、やはりのっちの存在は絶対的だったと思わされるばかりだ。「ボブ女子」というカテゴリーは、今でも自分の中に確かな「指標」として存在していることを再確認した。ボブヘア教から完全に足を洗うまでは、まだまだ時間がかかりそうだ。

 

のっちとの出会いがなければ、僕は今こうしてアイドルについて語ることもなかったかもしれない。そんな人生の妙を感じながら、この記事を締め括りたい。

 

本当に、どこに需要があるんだ。

 

 

(taku / おすしたべいこ)